Yahoo!のプレミアムDSP/SSP、YJAXってなに?

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YDNのブランドパネル面掲載OK、さらにそのフロアプライス(最低落札額)が事あるごとに引き下げられている状況で。
Yahoo!DSP(正式名称Yahoo! プレミアムDSP)のベーシックプランの最低出稿金額が一段と安くなり、融通が利くようになってきている状況で。

YDN、Y!DSPと比較しながら、YJAXが光り輝く使い方はあるやなしや・・検討してみます。

YJAX:Yahoo! Japan Ad Exchange

メリット

最低出稿金額が低い

Yahoo!DSPとYJAXは、Yahoo!内であれば面が重複します。
同じ面に出すのであれば、例えば初めて出稿するのであれば、トライアル価格は安いに越したことはないですよね?
あるいは、効率化を図らなければいけない月に予算を落とす、なんて対応も柔軟にやりたいですよね?

YJAX、最低出稿金額は月50万円です(公式)。ですが、ここは相談次第なので、20万円から走らせることもあります。
一方のYahoo!DSPですが、ブランドパネル面に掲載できるようになるベーシックプランの最低出稿金額は250万円。

Y!DSPでは、今まで300万円使ってきたけど来月は需要が落ち込むから100万円に抑えたい、なんてことはまずできず、止めるしかないわけです。
ブラパネ面は効率いいから止めたくないな、でも予算は・・なんて葛藤から解放されることになります。

また、YDNはYJAX同様自由に予算組みができ、ドメイン指定などでYJAX同様の面に絞った配信も可能です。
ただし、YDNとYJAXは入札順位に差があり、YJAXの方が優先的に出るようになっています。
詳細なロジックは・・私には開示されませんでしたが、在庫がYJAXから優先的にはかれるのか、同じ入札ならYJAXが出るのか、などは不明です。

とは言え、それほど強く出したいのでなければ別にYDNでもいいや感はあります。

ブランドパネル面のみの入札ができる

YJAXのメリットを教えてください、と聞かれれば、多くの人が最初に答えるのはこれだと思います。
視認性が高い面なので、ブランド型KPIの事業部や事業者(例えば車、例えば政府系)であっても、獲得型KPIの事業者であっても認知や好意・CTRは高めです。

ただ、特に獲得型KPIの事業者においては、ブラパネ面で獲得しようがその他の面で獲得しようが1件ですしCPAやROASはどうなの、という話になってきます。
ブランドパネル面の出稿量をカバーする、という目的でなければ、YDNの自動学習・配信に任せるのもありかな、なんて思いも持っている今日この頃です。

月内の配信停止ができる

社員がやらかしてしまったので広告を止めたい・・という案件であれば、どの媒体であろうと1営業日あれば対応してくれると思います。
営業日、というところがミソで、土日に止めてくれないところも・・・。
管理画面が代理店側に解放されているYJAXでは、停止対応が容易です!

また、成果が悪いので止めたい、という案件は、事前の契約次第で対応が変わってしまい、月額契約が基本のYahoo!DSPでは難しいところがあります。
YJAXは月額で運用しているわけではないので、予算増減(停止を含む)に柔軟に対応できます。

メリットと言えなくもない事

viewability計測ができる

iOSは精度が怪しいですが、AndroidやPCであればある程度の信頼性を持って計測できます。
広告がちゃんと見られているかどうかが大事なんだ、という想いを持っていらっしゃる方や、そういう意図でプランニングした場合には大切な指標です。

計測できるからなんだ、というビューアビリティの本質的な問題に対する議論は一旦置いておくと、YDNやY!DSPにはない優位性です!

オーディエンスレポートが見れる

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トップ面から入ってくる人よりもニュース面から入ってくる人の方が金融リテラシーが高いからうちの商品のCVRが高いんじゃないか

そんな示唆を得ることができるやつです。
通常ある程度の金額を出稿していればYahoo!にお願いすれば分析してくれるやつですが、YJAXであれば特にお願いせずに手元で出せてしまいます。

LP開発や導線改修、さらには商品開発なんかにもいかせるかもしれません。
が、どんな結果が出てくるかはやって見ないとわからないので、過度な期待は厳禁です。

ラインアイテム数に制限がほぼない

キャンペーンやグループをたくさん作ることができる、という意味です。

作ってどうするんだ、ということは置いておくと、多商材だったりオウンドメディアも一括運用していたりする事業主にとっては魅力的なのかもしれません。

・・一回だけ、YJAX出始めのころ、バナーサイズ✖︎RT元ページ(1ページ単位)で分けている事例に出会い、唖然とした記憶があります。
まとめることで学習を進める、学習ロジックが行けてない時は分けて手動にする、・・そんな感じでいけばいいと思うので、制限がほぼないことについてはメリットなのか怪しいです。

ちなみに、”ほぼ”なのは、担当者次第だからです。
たくさん作ることに双方意義を見出せさえすれば、その工数は代理店が飲むしかない、という意味でもあります。

広告代理店の利益率が高い

おそらく知られていないことですが、YDN/Y!DSP/YJAXで、広告代理店の既定利益率が異なります。
利益額で言えば、YJAX=Y!DSP✖︎2、程度でしょうか。

YJAXは最も利益率の高い商品なので、Y!DSPをやめてYJAXにしましょう、みたいなことを言い出したら、利益率の高い商品に乗り換えるってことですか?とポップに突っ込んでみるのがいいと思います。(もちろん前述のメリットもあるから提案しているのだと思いますが)

ちなみに、ネット金額(Yahoo!出し値)+代理店マージン=支払額で、マージンとしてどれだけ乗せるのかは広告代理店次第です。Yahoo!やGoogleであれば規定の率が載っているので、気になる場合はググってください。

さらに言えば、マージンはコスパで考えるべきものなので、安かろう悪かろうであることもあれば、このサービスをこの値段で!?なんてこともあります。
マージンの中で、例えばクリエーティブを大量生成してくれたり、がっつり分析してくれたり、週次でレポーティングに来てくれたりするわけです。

デメリット

特定の広告代理店しかYJAXを扱えない

大手広告代理店と聞いて、どこを思い浮かべるのでしょうか・・。

YJAXは、電博限定商品だそうです。
サイバーエージェントにも開放する、という話は流れていますが、・・・。

電通(電通デジタル・CCIなど)や博報堂(DAC・irepなど)とお付き合いがない限り、厳しいところです。
YJAXで少額だけやってもらう、なんて相談は、もしかしたらあるのかもしれません。

Y!DMP連携配信ができない

Yahoo!DSPでは、Yahoo!DMPと連携した潜在顧客ターゲティングが可能です。
例えば、自社の商品を買っている人は54日前にこんな検索をしていて、30日前にはそんな検索に加えてこんな検索もし始めて、7日前にはさらにこんな検索をして〜といった分析を行えば、検索行動がシフトした人は30日前と仮定できるからその人たちにうちの商品の認知を取りに行きましょう、みたいな話です。

広告を配信するためにYahoo!のDMPを使いますが、連携先は現状Y!DSPだけです。

デメリットと言えなくもない事

システムが割と頻繁にバグってた

除外設定したところ、設定したところ以外が除外されていた、なんて話があったり、指定したのにALL配信になっていた、なんて話があったり。

最近はほとんど耳にしないので改善したんだろうとは思いつつ、かつてのトラウマは消えません。

行動予測やリターゲティング拡張は不可

Yahoo!DSPでリターゲティング以上に価値があると言われることもある行動予測ですが、YJAXでは利用できません。
まあYJAXでできないのであればY!DSPでやってしまえば良いと思います。

行動予測のためにY!DSPを続けることも・・業種によってはそれくらい強いメニューです。

外部SSP連携に制限あり

YJAXには確かに制限があるのですが、正直、そとに出したいのであればYDNで十分だと思っています。
これはY!DSPについても同様です。

YDNの補完としてYJAX/Y!DSPを使う、と言った認識であれば、特段デメリットではありません。

まとめ

使える環境にいるのであれば、ブラパネ面限定・最低出稿金額でトライしてみるべし。
YDNの補完としての使用なので、YJAXに完全依存はやめたほうがいい。
Yahoo!DSPから乗り換えるかどうかは、月額の広告費用と行動予測への依存度から決めるべし。